永住申請と交通違反|罰金刑・青切符・赤切符は不許可になる?
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「過去にスピード違反をした」「駐車違反の反則金を払ったことがある」――このような交通違反歴があっても永住申請はできるのか、不安に感じる方は少なくありません。
実は、永住申請の審査では交通違反も「素行が善良であること」の判断材料として慎重に見られます。内容によっては、数年間申請を控える必要が生じるケースもあります。
本ページでは、永住申請における交通違反の影響を行政処分・刑事処分の違いから解説し、どの程度の違反なら許可に影響するのか、どのような対応をすればよいのかを具体的にご紹介します。運転をされる方は、申請時期を見誤らないためにもぜひご確認ください。
1.交通違反の種類
車の運転で交通違反をした場合に下される処分は、大きく分けると行政処分と刑事処分の2種類にわかれます。
1.行政処分
交通違反における点数制度上6点未満の比較的軽い交通違反で、公安委員会(行政)が行う処分です。この場合は、行政が行う罰なので処分ですので、前科はつきません。
2.刑事処分
6点以上の重大な交通違反に科せられる刑罰にあたります。こちらは裁判所に出頭して裁判を受けます。裁判で有罪が決まった場合、罰金・禁錮・懲役のいずれかの刑罰となります。ここで仮に罰金のみで終わった場合でも、有罪に変わりはないので前科がつきます。
交通違反の点数については警視庁のWEBサイトに一覧でまとめてありますのでご参照ください。
また、交通違反をすると「赤切符・青切符・白切符」のいずれかが切られますが、これら3種類の区別は、以下のとおりです。
青切符…違反点数がつき、反則金の納付を求められる
白切符…違反点数のみで反則金は求められない
悪質な、たとえば酒気帯び運転のような交通違反は『赤』切符、駐停車違反など比較的軽微なものは『青』切符とされます。これ以外に反則金は取られない『白』切符も存在します。
永住申請時の交通違反の影響
永住許可については上記の赤、青、白の切符の色分けで許可・不許可が定まる訳ではありませんが、一般的に赤切符を切られた場合の永住は非常に難しいと言われています。赤切符で罰金は刑事罰です。
ここで、永住申請の条件を確認してみましょう。
永住ビザ取得の条件は出入国在留管理庁が公表している「永住許可のガイドライン」にわかりやすく記載されていますのでご紹介します。
(1)素行が善良であること
法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。
イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。公的義務(納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。
ウ 現に有している在留資格について、出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること。
エ 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。※ ただし、日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子である場合には、(1)及び(2)に適合することを要しない。また、難民の認定を受けている者の場合には、(2)に適合することを要しない。
出典:永住許可に関するガイドライン(令和5年4月21日改定)
上記の要件をみると、(3)のイに罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。の記載があります。
したがって、罰金刑を受けた場合には原則として永住申請は許可されません。
ただし、財産刑である罰金の場合、刑の執行を終わり又はその執行の免除を得たものが罰金以上の刑に処せられないで5年を経過すると刑の言い渡しはなかったことになりますので、罰金の支払いをしてから5年経過しているのであれば、過去の違反も不許可の理由にはならないと思われます。
また、青切符は違反ではあるものの軽微なので反則金を払えば刑事罰である罰金を科すほどではないとされております。
したがって、20キロ未満のスピード違反をうっかりしてしまった場合や、座席ベルト装着義務違反や駐車禁止場所等での駐停車違反を一回きりしてしまっただけでは、永住審査に不利にはなるものの不許可になるとまではいえません。
ただし、比較的軽微な青切符であっても、これを繰り返し行った場合には赤切符同様に永住が非常に厳しくなります。青切符の事例で、たとえば、1点の違反であっても何度も繰り返すような場合は素行の善良性が疑われるからです。
過去の運転違反歴が気になる場合
永住申請をするにあたり、過去の運転違反歴が気になるがいつ頃、何回あったか気になる方もいらっしゃると思います。
自分の交通違反が何回あるかわからない人は「運転記録証明書」を取得すれば過去5年の経歴が分かります。
運転記録証明書は全国の都道府県に設置されている自動車安全運転センターで取得が可能です。永住申請をする前に一度確認しておくことをおすすめします。
自動車安全運転センターの所在地一覧なお、交通事故は帰化申請についてもおおよそ同じだと思って問題ありません。ちなみに永住は入管へ申請、帰化は法務局へ申請ですが、どちらも最終的には法務大臣決裁です。
4.永住申請と交通違反に関するQ&A
罰金刑などの刑事処分を受けた場合は、原則として永住申請は許可されません。
特に赤切符での酒気帯び運転や信号無視などは刑事罰にあたるため「素行が善良であること」の要件を満たさないと判断されます。
一方、青切符による軽微な違反(駐車違反・ベルト未着用など)であれば、1回限りであれば許可される可能性もありますが、繰り返すと不利に扱われることがあります。
罰金刑を支払ってから5年以上経過していれば、刑法上「刑の言い渡しがなかったもの」とみなされます。そのため、5年以上問題行動がなければ再申請可能となります。
ただし、同種の違反や税・保険料の滞納などがあると依然として不許可の可能性が高い点に注意が必要です。
一般的に、5年以内に赤切符(刑事罰)を受けた場合は申請を見送るべきです。
また、青切符であっても1〜2年以内に複数回違反している場合は、運転記録証明書の記録が消えるまで待つ方が安全です。過去5年分の違反歴が残るため、提出前に内容を確認しましょう。
自分の違反履歴は、自動車安全運転センターで「運転記録証明書」を申請すれば過去5年分を確認できます。
永住申請前に取得して、違反の有無や時期を確認しておくと安全です。もし軽微な違反でも複数回ある場合は、少なくとも1〜2年様子を見てから申請するのが望ましいでしょう。
以下のような違反は審査上非常に不利になります。
- 飲酒・酒気帯び運転(赤切符)
- 無免許運転・免停中の運転
- ひき逃げ・当て逃げなどの重大事故
- スピード超過(30km/h以上)を複数回
このような違反歴がある場合、5年以上経過しても個別事情の説明資料が求められることがあります。
5.永住申請における交通違反の影響のまとめ
交通違反歴がある場合でも、違反の内容や経過年数によっては永住申請が可能なケースもあります。重要なのは、どの程度の違反があったのか、そして現在の生活状況や納税・保険料などの公的義務を誠実に果たしているかです。
罰金刑などの刑事処分を受けた場合は、原則として5年以上の経過を見て申請を検討する必要があります。一方、青切符による軽微な違反であっても、短期間に繰り返した場合は不利に評価されるため注意が必要です。
永住申請を確実に進めるためには、事前に「運転記録証明書」で違反歴を確認し、必要に応じて申請時期を調整することが大切です。
交通違反歴がある方でも、状況に応じた説明資料や補足書面を整えることで許可につながる事例も多くあります。ご自身のケースで不安がある場合は、永住申請の専門家に早めにご相談ください。
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2001年 行政書士登録
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