永住権申請の年収条件とは?300万円の基準について
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永住権申請をするにあたって年収はいくらくらいあれば大丈夫なのか?気になる方も多いと思います。ここでは永住申請の年収要件について詳しく解説していきます。
【結論】「年収300万円」は就労系ビザで重要な目安。
一方、身分系ビザは世帯収入・資産での底上げが可能です
- 就労系(技術・人文知識・国際業務/経営管理/高度専門職 等):
年収300万円以上(実務目安)を安定して満たすことが強く求められます。特に連続年での所得証明が弱いと許可は難しくなります。 - 身分系(日本人配偶者等/永住者配偶者等/定住者 等):
一律の金額基準は公表なし。世帯単位での審査と資産(預貯金・持家 等)の考慮が期待でき、本人年収が300万円未満でも許可可能性があります。 - いずれも最新の課税・納税証明と生活の安定性の立証が鍵。提出タイミングと補強資料の設計で結果が大きく変わります。
1.永住権申請の年収の要件(入管ガイドラインより)
まず、永住申請の年収に関する条件からみてみましょう。
永住ビザ取得の条件は出入国在留管理庁が公表している「永住許可のガイドライン」に記載されていますのでご紹介します。
1.永住許可のガイドラインから読み解く年収の要件
(1)素行が善良であること
法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし、この期間のうち、就労資格(在留資格「技能実習」及び「特定技能1号」を除く。)又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。
イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。公的義務(納税、公的年金及び公的医療保険の保険料の納付並びに出入国管理及び難民認定法に定める届出等の義務)を適正に履行していること。
ウ 現に有している在留資格について、出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること。
エ 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。※ ただし、日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子である場合には、(1)及び(2)に適合することを要しない。また、難民の認定を受けている者の場合には、(2)に適合することを要しない。
出典:永住許可に関するガイドライン(令和5年4月21日改定)
年収に関する条件は上記(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず、その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。という記載です。
2.独立生計要件とは
独立生計要件では日常生活において公共の負担となっておらず、かつ、その方の職業やお持ちの資産等から見て将来において安定した生活が見込まれるということが求められます。
したがって、生活保護を受給しているような場合は永住申請は難しくなります。
また、独立生計要件は、必ずしも申請人自身が備えている必要はなく、申請人が配偶者等とともに構成する世帯単位で見た場合に安定した生活を続けることができると認められる場合には、これに適合するものとされます。
また、必ずしも収入のみで判断することなく、世帯単位において預貯金、不動産等の一定の資産を有している場合には、これに適合するものとされます。
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2.永住権申請で年収・資産を証明する書類
永住権の審査では、「独立生計(将来も安定して生活できるか)」を中心に、年収と資産を客観資料で確認します。
以下の書類を組み合わせ、最新年度の証明と継続性・安定性が伝わる構成で提出しましょう(年初〜春は最新の課税証明が未交付のことがあるため、源泉徴収票・給与明細で暫定補完し、交付後に追加提出する戦略が有効です)。
1.永住権申請で利用できる年収・資産に関する書類
・雇用(在籍)証明、雇用契約、就労実態の説明書(必要に応じて)
・預貯金残高証明、不動産登記事項、住宅ローン関連書類(身分系向け補強)
・家計簿(収支内訳)、固定費の明細(家賃・光熱・通信・保険 等)
2.永住権申請の審査対象の期間
永住権の審査で提出する課税証明は、何年分が必要かが在留資格により異なります。 「安定した生活が一定期間続いているか」を確認するため、一般的な就労系ビザでは直近5年分が求められる一方、身分系ビザや高度人材の場合は審査対象期間が短くなる優遇があります。申請時期を調整することで、より有利な年収実績を提出できることもあるため、制度に沿った期間設計が重要です。
直近5年分提出の方
・申請人の方が、就労関係の在留資格(「技術・人文知識・国際業務」、「経営管理」など)である場合
直近3年分提出の方
・高度人材のポイント70点以上で高度専門職又は特定活動の方
・高度専門職以外の在留資格で、永住許可申請の3年前の時点でポイント計算を行った場合に、70点以上を有している方
直近1年分提出の方
・高度人材のポイント80点以上で高度専門職又は特定活動の方
・高度専門職以外の在留資格で、永住許可申請の1年前の時点でポイント計算を行った場合に、80点以上を有している方
3.住民税課税証明書についての注意点
住民税の課税証明書とは、ある年度において課税された住民税の額や、所得の額などが記載された公的な証明書です。所得の額が確認できるため永住申請では納税履歴の確認の他、所得確認の書類としても位置付けられています。
住民税の課税証明書や納税証明書は、毎年5月の中旬から6月の上旬に更新され、そこに記載される年収は前年のものとなります。
例えば、令和6年度の課税証明書では、令和5年度の年収が示されます。
したがって、永住権を申請する時期が1月から5月の場合、取得できる最も新しい課税証明書の年収は、実際には約2年前のものとなります。
このような場合には、申請書類提出時にはひとまず源泉徴収票などを提出しておき、最新の課税証明書が取得出来次第、追加資料で提出するなどの対応をするとよいでしょう。
3.就労系ビザ/身分系ビザでの「年収300万円」の扱いの違い
1.永住権申請における「年収300万円」の基準とは?
年収300万が永住申請の最低ラインとよくいわれますが、入管が公表している明確な基準として示されたものはではありません。
あくまでも目安ではありますが、就労系資格から永住を申請する場合には住民税の課税証明書の所得の金額が300万円以上連続で5年分ないと許可取得が難しいのは確かです。
配偶者も就労ビザを取得している場合には世帯年収に合算され審査にプラスになりますが、家族滞在ビザで滞在している場合には、資格外活動のアルバイトの収入は世帯年収として合算することはできません。
また、扶養家族がいらっしゃる方は扶養家族1名あたり70~80万円程度上乗せが必要になりますので、当然ながら金額のハードルはあがります。特に海外に扶養家族がいらっしゃるようなケースは許可取得がかなりむずかしくなります。
| 区分 | 年収300万円の位置づけ | 審査の見られ方 | 有効な補強 |
|---|---|---|---|
| 就労系 (技人国/経営管理/高度専門職 等) |
実務上の厳格な目安。 継続的に300万円以上が必要。 |
本人の安定就労・継続所得を重視。 年ごとの落差や途切れはマイナス。 |
勤続年数/雇用形態/職種の継続性/昇給見込み/社保・税の適正納付/役職・専門性の説明 |
| 身分系 (日本人配偶者等/永住者配偶者等/定住者 等) |
本人年収が300万円未満でも世帯で補える。 | 世帯単位の生活安定性(配偶者収入・支出構造・住居・地域物価)を総合評価。 | 配偶者の課税証明・就労証明/家計簿・家賃や住宅ローン明細/預貯金残高/持家/固定費の低さの証拠 |
※「300万円」はあくまで実務上の目安であり、公式の一律基準ではありません。
2.年収300万以下でも許可取得できるケース
上記のとおり、永住許可申請においては申請人が技術・人文知識・国際業務や経営管理など就労系資格から永住を申請する場合には300万円のボーダーは割と厳しく機能してます。
しかし、申請人が「日本人の配偶者等」や「永住者の配偶者等」や「難民の認定を受けている」などの身分系ビザで滞在している場合には、独立生計の要件は適用されませんのでご本人の収入だけではなく配偶者等の収入も含めることが可能です。
したがって世帯年収で審査してもらうことができますので、ご本人に300万円の収入がなくても許可取得が可能なケースは多いです。
また、弊社の事案では、持ち家がある方や地方在住の方で賃金や物価が都心部より安く年収300万円に満たなくても十分生活できることを立証した方などは許可取得したケースもあります。
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4.永住権の許可要件年収300万円に関するQ&A
永住申請そのものは可能ですが、慎重な検討と補強が必要なケースといえます。 就労系在留資格(技術・人文知識・国際業務、経営・管理、高度専門職等)では、 実務上、「直近5年程度にわたり、年収300万円前後以上を安定して継続しているか」が 一つの重要な判断材料として見られる傾向があります。
そのため、一時的であっても300万円を下回る年がある場合は、 収入の安定性について追加的な確認が行われる可能性があります。
もっとも、入国管理局が明確な金額基準を公表しているわけではなく、 実際の審査では、収入額のみでなく、 納税・社会保険の適正な履行状況、勤続年数や雇用形態、職務内容の継続性、 生活状況全体を含めた「独立した生計能力」が総合的に判断されます。
年収が基準を下回った年がある場合には、 直近で収入が回復・安定していることを 源泉徴収票や給与明細で丁寧に示すほか、 昇給予定や雇用継続性を裏付ける資料を追加することで、 総合評価の中で補強を図ることが重要です。
身分系在留資格(日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者など)の場合は、 本人単独の年収だけで判断されるわけではありません。
実務上は、世帯全体として安定した生活が成り立っているかが重視されるため、 配偶者の課税証明書による世帯収入や、 預貯金・不動産といった資産状況を併せて立証します。
また、家賃や住宅ローンの有無、地方在住による生活コストの低さなども、 客観的資料を用いて説明することで、 実際の生活安定性を具体的に伝えることが可能です。
原則として、家族滞在の資格外活動によるアルバイト収入は、合算対象としては評価されにくい と考えられます。
これは、資格外活動が補助的な就労に位置付けられ、 就労時間に上限があることから、 長期的・安定的な生計基盤とは評価されにくいためです。
世帯収入としては、原則として 就労資格に基づく主たる収入を中心に立証することが、 永住申請ではより重要となります。
永住審査では、原則として課税証明書の「所得欄」が判断の基準となります。
支給総額は控除前の金額であり、 実際の税負担や生活実態を正確に反映していないため、 審査では重視されません。
給与所得控除や各種控除が反映された 課税対象となる所得額をもとに、 納税状況と生活の安定性が確認されます。
課税証明書が未交付の時期には、 源泉徴収票、直近の給与明細、在籍証明書や収入見込みを記載した会社レター などを用いて、収入状況を暫定的に補完します。
その上で、課税証明書が発行され次第、 追加提出を行うことで、審査資料を完成させます。
永住申請では、提出時期の設計によって審査官に伝わる印象が大きく変わるため、 タイミングを含めた申請全体の組み立てが重要です。
5.永住ビザ許可取得事例
このセクションでは、日本人配偶者ビザ・定住者ビザ・就労ビザなど さまざまな在留資格から永住ビザを取得した実際の許可事例をご紹介します。
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VOL.112 R様(中国) |
| 【継続サポート事例】配偶者ビザから定住者、そして永住へ |
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お客様(Googleレビューより) |
| 【継続サポート事例】 観光ビザ → 就労ビザ → 配偶者ビザ → 永住ビザ |
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VOL.80 Z様(中国) |
| 【許可事例】税金未納による不許可後の永住ビザ取得 |
Googleの口コミに頂いたお客様の声
6.永住件申請の年収300万円要件のまとめ
就労系では年収300万円前後×連続年の実績が強力な指標。身分系では世帯収入・資産の立証設計が勝負です。提出タイミングと補強資料の工夫で許可可能性は大きく変わります。
個別事情(就労系か身分系か、家族構成、地域、資産の有無)に合わせて、提出順序・補強資料・申請時期まで具体化します。
永住申請における年収300万円の目安は、多くのケースで実務的な指針となっていますが、個別事情によって判断が大きく変わります。最新の入管審査動向を踏まえ、客観的な書類準備と綿密な相談がお勧めです。
なお、永住申請にあたり年収要件が欠けている期間がある場合には、審査対象期間がその期間以降になるように待ってから申請する場合もでてきます。
年収で不安がある方はお気軽にご相談ください。
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7.ACROSEEDのサポート体制
永住許可申請は、必要書類を揃えるだけで判断されるものではありません。
入国管理局は、これまでの在留状況・生活の安定性・将来にわたる定住性を総合的に見て審査を行います。
当事務所では、申請前の段階から、 どの点が審査上の確認対象になりやすいか (在留履歴、収入推移、転職歴、家族状況、納税・社会保険の状況など)を整理し、 不利に見られやすい要素がある場合には、その背景や経緯を含めて 合理的に説明できる申請設計を行います。
全国対応:メール・オンライン中心で進行管理。遠方の方も同じ品質でサポート。
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行政書士法人ACROSEED
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親子2代で外国人法務に特化し40年目を迎えます。
2001年 行政書士登録
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2023年 東京都行政書士会国際部員に就任
東京都行政書士会に所属する行政書士の育成と発展に貢献しています。
【実績】
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1986年の開業以来、日本入国や不法滞在でお悩みの方に出入国在留管理庁での各種手続きを40年近くサポートしています。
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