家族滞在からの永住申請ガイド【2026年版】
最終更新日:| 監修:行政書士 佐野 誠(2001年登録)
家族滞在ビザから永住申請することは可能です。ただし、家族滞在は扶養を前提とする在留資格のため、扶養者の在留状況、世帯の収入、納税・社会保険の履行状況、在留期間などを含めて総合的に審査されます。配偶者や子が扶養者と同時に永住申請する場合には、一定の条件のもとで在留期間に関する特例が適用されることがあります。
結論から言うと「条件を満たせば可能」です。
家族滞在ビザを持っている方が日本で永住申請を行うことは法律上、可能です。ただし、申請できるかどうか、また許可が下りるかどうかはご本人の具体的な状況や満たしている条件によって大きく左右されるため、単純に「家族滞在だから無理」「家族滞在でも簡単に取れる」というものではありません。
以下、制度の仕組み・要件・注意点を分かりやすくご説明します。
永住許可の手数料は20万円へ|2026年10月1日から正式改定
出入国在留管理庁は、2026年10月1日から永住許可手数料を200,000円へ改定することを正式に公表しました。
2026年9月30日までに受け付けられた永住許可申請には、改定前の10,000円が適用されます。
そのため、2026年9月30日までに申請し、10月1日以降に許可された場合も手数料は10,000円です。2026年10月1日以降に受け付けられた申請から200,000円となります。法令上の減額対象に該当する永住許可申請者は20,000円まで減額される場合がありますが、一般の申請者に一律適用される制度ではありません。
永住許可申請手数料は30万円?20万円?|2026年最新情報と値上げを行政書士が解説
2027年4月から永住許可制度が見直し|故意の公租公課不払い等が取消事由に
2027年4月1日から、永住許可制度の適正化に関する改正入管法が施行される予定です。
改正後は、故意に税金や社会保険料などの公租公課を支払わない場合等が、
永住者の在留資格取消事由に追加されます。
ただし、未納があるだけで直ちに永住者の在留資格が取り消されるわけではありません。
出入国在留管理庁は、病気や失業などによりやむを得ず支払えない場合まで
一律に「故意」と扱うものではないと説明しています。
永住権が取り消される条件と2027年改正を詳しく見る
1.家族滞在ビザとは?
まず、家族滞在ビザについて整理しておきましょう。
1.家族滞在ビザの概要
家族滞在ビザは、日本で働く外国人や留学生などの「在留資格を持つ外国人の扶養家族」が日本に一緒に住むためのビザです。主に次のような対象者が取得します。
・日本に在留している外国人に扶養されている配偶者
・日本に在留している外国人に扶養されている子ども
例えば、技術・人文知識・国際業務ビザや留学ビザを持つ方が、日本で生活する際にその配偶者やお子さんを呼び寄せる場合に家族滞在ビザを申請します。
2.家族滞在ビザの特徴
・あくまで扶養を受ける側のビザ
・原則として日本で自由に働くことはできない
・就労を希望する場合は別途「資格外活動許可」が必要
つまり、家族滞在ビザ単独では独立した経済活動が想定されておらず、「扶養される立場」での在留資格という位置づけです。
2.家族滞在ビザで永住申請できるのか?
結論として、家族滞在ビザの方も永住許可申請を行うことは可能です。出入国在留管理庁も、就労関係の在留資格と並んで「家族滞在」の在留資格を「永住許可申請3」の対象として案内しています。
ただし、「家族滞在で申請できること」と「永住が許可されること」は別です。家族滞在は扶養を受けることを前提とする在留資格のため、永住審査では申請人本人だけでなく、扶養者の在留状況、世帯の収入・生活状況、納税・年金・公的医療保険などの公的義務の履行状況も含めて確認する必要があります。
配偶者や親など主たる在留者と同時申請を検討するケースもありますが、「同時申請の場合に限って永住申請ができる」という制度ではありません。また、家族で同時申請した場合でも、それぞれの申請について永住許可の要件が審査されるため、家族全員の許可が自動的に保証されるものではありません。
一方、原則10年在留の特例に該当する場合は、通常の10年在留要件が緩和されることがあります。たとえば、日本人・永住者・特別永住者の配偶者は、実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ引き続き1年以上日本に在留していること、その実子等は1年以上日本に継続して在留していることが特例として定められています。
したがって、家族滞在から永住申請を検討する際は、現在の在留資格だけで一律に判断するのではなく、ご本人と扶養者の在留歴・身分関係・公的義務の履行状況などを確認し、通常要件または特例のどちらに該当するかを整理することが重要です。
3.家族滞在ビザから永住申請するための具体的な要件
永住申請は出入国在留管理庁が公表する「永住許可に関するガイドライン」に基づいて審査されます。2026年2月24日改訂のガイドラインでは、主な法律上の要件として、素行、独立生計、日本国の利益に合することが示されています。
1.素行が善良であること
・法律を遵守し、日常生活において社会的に非難されることのない生活を営んでいること
・罰金刑や拘禁刑などを受けていないこと
・納税、年金・公的医療保険料の納付、入管法上の届出などの公的義務を適正に履行していること
2.独立した生計基盤があること
・日常生活において公共の負担にならないこと
・資産や技能等から見て、将来において安定した生活が見込まれること
【注意】家族滞在ビザは扶養を受けることを前提とする在留資格です。そのため、申請人本人の状況だけでなく、申請人を扶養する方の職業・収入や世帯としての生活状況を示す資料も重要になります。
3.原則として10年以上の在留歴(うち5年以上の就労ビザ等)
原則として、引き続き10年以上日本に在留し、そのうち就労資格(「技能実習」及び「特定技能1号」を除く)または居住資格をもって引き続き5年以上在留していることが必要です。
ただし、原則10年在留には特例があります。代表的なものは次のとおりです。
日本人・永住者・特別永住者の配偶者→実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ日本に引き続き1年以上在留
日本人・永住者・特別永住者の実子等→日本に1年以上継続して在留
定住者→「定住者」の在留資格で5年以上継続して日本に在留
なお、日本人・永住者・特別永住者の配偶者または子である場合は、ガイドライン上、素行善良要件と独立生計要件への適合を要しない取扱いがあります。ただし、日本国の利益に合することなど、その他の要件は引き続き確認されます。
また、2026年2月24日改訂のガイドラインでは、現に有する在留資格について法務省令で定める上陸許可基準等に適合していることも、日本国の利益に合するための要件として明記されています。
在留期間については、原則として現に有する在留資格で最長の在留期間をもって在留していることが求められます。なお、2027年3月31日までの間は、在留期間「3年」を有する場合もこの要件を満たすものとして取り扱われます。
このため、家族滞在からの永住申請では、「家族滞在だから一律に1年以上在留すれば申請できる」というものではありません。ご本人の在留歴、身分関係、扶養者の状況などを確認し、通常要件またはどの特例に該当するかを個別に判断する必要があります。
4.永住申請時の具体的な注意点
扶養者の収入証明が重視される
家族滞在ビザの方は扶養を受けて生活している前提のため、永住申請では扶養者の収入証明(源泉徴収票、課税証明書、納税証明書)が重視されます。
扶養者の収入が安定していない場合、申請が不許可になるリスクがあります。
扶養関係の証明も必要
申請人の在留資格が「家族滞在」の場合、出入国在留管理庁は身分関係を証明する資料や、申請人を含む家族全員(世帯)の住民票などの提出を案内しています。主な資料の例は以下のとおりです。
・申請人を含む家族全員(世帯)の住民票
・婚姻証明書、出生証明書などの身分関係を証明する資料
・申請人または申請人を扶養する方の職業・収入を証明する資料
個別の事情に応じて追加資料を求められる場合があります。日本語以外で作成された資料を提出する場合は、日本語訳の添付が必要です。
税金や保険料の滞納に注意
永住審査では、税金、公的年金、公的医療保険の保険料などの公的義務を適正に履行していることが重要です。未納がないことだけでなく、本来の納期限内に納付していることも確認されます。
出入国在留管理庁のガイドラインでは、申請時点で納付済みであっても、当初の納付期限内に履行されていない場合は原則として消極的に評価されると明記されています。扶養者を含め、必要な公的義務の履行状況を申請前に確認しておくことが重要です。
5.永住ビザ許可取得事例
このセクションでは、日本人配偶者ビザ・定住者ビザ・就労ビザなど さまざまな在留資格から永住ビザを取得した実際の許可事例をご紹介します。
その他の永住ビザ許可事例はこちら
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6.家族滞在から永住申請する場合のまとめ
家族滞在から永住申請する場合は専門家への相談をおすすめします
家族滞在ビザを持つ方の永住申請は、制度上は可能ですが、ご本人や扶養者の状況によって申請の可否や難易度が大きく異なります。
当事務所では、これまで多数の家族滞在ビザからの永住申請をサポートし、許可実績を積み重ねています。ご本人・ご家族の状況を丁寧にヒアリングし、最適な申請方法をご提案いたします。
7.ACROSEEDのサポート体制
家族滞在の在留資格から永住許可を申請する場合、
単に在留年数を満たしていれば認められるわけではありません。
入国管理局は、
扶養関係の実態、世帯としての生活の安定性、日本での将来にわたる定住性
を重視し、主たる扶養者の就労状況や収入、家計の一体性なども含めて
総合的に審査を行います。
ACROSEEDでは、申請前の段階から、
家族滞在からの永住申請で特に確認されやすいポイント
(在留履歴、扶養者の収入推移、同居状況、同時申請の可否、
納税・社会保険の状況など)を整理し、
条件がぎりぎりの場合や判断が分かれやすいケースでも、
その背景や実態を踏まえて
審査官に合理的に伝わる申請設計を行います。
全国対応:メール・オンライン中心で進行管理。遠方の方も同じ品質でサポート。
多言語対応:英語・中国語でのご相談にも対応可能。
進捗が分かる:オンラインシステムで申請状況・必要資料が確認できる。
難しい案件にも対応:不許可後の再申請など、慎重審査になりやすい案件の実績多数。
料金が明確:追加料金が発生しにくい、分かりやすい料金体系。
不許可時もサポート:不許可の場合は無料再申請で許可取得まで徹底サポート。
情報管理:ISO27001に基づく運用で、個人情報を適切に管理。
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このページの監修者
行政書士法人ACROSEED
代表社員 佐野 誠
日本行政書士会連合会(登録番号第01080685号)
東京都行政書士会(会員番号第4568号)
1986年 創業
親子2代で外国人法務に特化し40年目を迎えます。
2001年 行政書士登録
国際行政書士として25年のキャリアを誇ります。
2023年 東京都行政書士会国際部員に就任
東京都行政書士会に所属する行政書士の育成と発展に貢献しています。
【実績】
ACROSEEDの法務サービスは上場・グローバル企業をはじめ、1000社以上の企業様に選ばれています。また、外国人雇用に関連したセミナー講師、著書、原稿執筆などの実績が多数あります。
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