留学ビザから特定活動ビザに変更して就職活動を継続できますか?【2026最新基準対応】
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外国人留学生が、日本の大学や専門学校を卒業した後も引き続き日本で就職活動を継続したい場合、 一定の条件を満たせば「特定活動(継続就職活動)」への在留資格変更が認められる場合があります。
日本人学生と同様に、外国人留学生も在学中から企業説明会への参加、インターンシップ、エントリーシートの提出、 面接などの就職活動を行いますが、すべての学生が卒業時点で内定を獲得できるわけではありません。 とくに最近は採用スケジュールの前倒しやオンライン選考の増加により、卒業までに選考が終わらないケースも増えています。
こうした場合、在留資格「留学」のままでは卒業後に日本に滞在し続けることはできないため、 合法的に日本に滞在しながら就職活動を継続する手段として「特定活動(継続就職活動)」が用意されています。 以下では、この特定活動ビザの対象者、在留期間、許可要件、最近の審査傾向や法改正の影響などについて詳しく解説します。
1.「継続就職活動」を目的とする特定活動ビザの対象者
特定活動ビザにはさまざまな類型がありますが、ここで対象とするのは 「卒業後の継続就職活動」を目的とする特定活動です。 対象者は大きく次の3つに分類されます。
1.大学(大学院・短大を含む)卒業後の継続就職活動
在留資格「留学」で日本の大学・大学院・短期大学を卒業した外国人留学生で、 卒業前から就職活動を開始し、卒業後も引き続き日本で就職活動を行うことを希望する方が対象です。
ただし、別科生・科目等履修生・研究生・聴講生などは原則として対象外となります。 正規の学部生・大学院生として在籍・卒業していることが重要なポイントです。
2.専門学校卒業生(専門士)の継続就職活動
日本の専門学校において「専門士」の称号を取得して卒業した留学生も特定活動の対象となり得ます。 ただし、次の条件を満たしている必要があります。
- 卒業前からすでに日本で就職活動を開始していること
- 専門学校で修得した内容が、「技術・人文知識・国際業務」など就労ビザに該当する業務と関連していること
専門学校卒業生の場合、「専攻内容」と「希望する職務内容」の関連性が重視されます。 たとえばIT系の専攻であればシステム開発やエンジニア職、経営・ビジネス系であれば企画・営業・マーケティングなど、 専攻に沿った職種であることが求められます。
3.海外大学卒業後に日本語教育機関を修了した留学生
海外の大学または大学院を卒業した後、在留資格「留学」で一定の基準を満たす日本語教育機関に在籍し、 その日本語学校を卒業した外国人で、日本語学校の卒業前から継続して就職活動を行っている方も対象となる場合があります。
この類型では、海外大学・大学院の卒業者であることが前提です。 日本語学校のみを卒業した方(海外大学卒業歴のない純粋な日本語学校卒業生)は、この就職活動目的の特定活動の対象外となる点に注意が必要です。
2. 在留期間と更新の上限(最長1年の就職活動が可能)
就職活動を目的とした特定活動ビザの在留期間は、原則として「6か月」が与えられます。 さらに、条件を満たせば1回だけ更新が認められ、合計で最長1年間日本での就職活動を継続することが可能です。
つまり、留学ビザで卒業した後も、適切な手続きを行えば最大1年間は合法的に日本で就職活動を続けることができる制度といえます。
また、特定活動ビザの期間中に資格外活動許可を取得すれば、 従来の留学ビザと同様に週28時間以内のアルバイトを行うことも可能です。 ただし、週28時間を超える就労や、風俗営業に該当する業種などの禁止された活動を行った場合、 特定活動の更新やその後の就労ビザへの変更に重大な悪影響が出るおそれがありますので、十分な注意が必要です。
3. 就職活動用特定活動ビザの主な許可要件
就職活動を目的とする特定活動ビザの許可要件は、出入国在留管理庁の運用要領や通達に基づき、 主に次の5点が重視されています。
② 就職活動期間中の生活費が十分に確保されていること(預貯金・仕送り・アルバイト収入など)
③ 大学・大学院・短大・専門学校(専門士)の卒業生であること
④ 卒業前から就職活動を行っており、卒業後も継続して就職活動を行うこと
⑤ 学校での専攻内容と関連性のある業務への就職を目的とした就職活動であること
このうち「推薦状」は特に重要な資料であり、審査に大きな影響を与えます。 成績や出席率が極端に低い場合や、学業不振により学校側が就職活動継続を推奨できないと判断した場合には、 推薦状が発行されないこともあります。その場合、他の要件を満たしていても不許可となる可能性が高くなります。
また、③の要件については日本語学校の卒業は原則として含まれず、 日本語学校のみを修了した留学生が就職活動目的の特定活動に変更することはできません (ただし前述のように、海外大学卒業者で一定要件を満たす場合は別途の扱いとなります)。
4. 最新の審査動向と2026年4月入社に向けた新基準の影響
2025年11月には、出入国在留管理庁から「2026年4月入社予定の外国人留学生に関する新しい申請基準」が公表されました。 これは主として留学ビザから就労系在留資格(技術・人文知識・国際業務や特定活動46号など)への変更に関するものですが、 卒業後の就職活動の在り方にも影響を及ぼしています。
新基準のポイントとして、例えば次のような事項が挙げられています。
- 従来1〜3月に集中していた申請を避け、12〜1月の早期申請を推奨する運用
- 一定条件を満たす企業については、カテゴリー2企業と同様の書類省略が可能になるケースの拡大
- 派遣形態での雇用は在留資格変更の対象外とし、原則として直接雇用が前提となること
- 審査手続の効率化により、審査終了通知が早まる可能性があること
これらにより、企業側の採用スケジュールは全体として早期化する傾向が強まっています。 その結果、継続就職活動用の特定活動ビザについても、 「卒業後に何となく就活を続ける」ための制度ではなく、 在学中から計画的に就職活動を行っている学生を支援する制度として、活動実態がより厳格にチェックされる方向にあります。
5. 必要書類と審査で重視されるポイント
就職活動を目的とした特定活動ビザの申請では、次のような書類が必要となるのが一般的です。
- 学校が発行する推薦状(出席率・成績・就職活動状況などが記載されるもの)
- 就職活動の実績を示す資料(応募企業一覧、エントリーシート、面接案内メール、合否通知、企業説明会参加記録等)
- 生活費の裏付け資料(預金残高証明、仕送り証明、アルバイト収入の証明など)
- 卒業証明書や成績証明書等の学歴関係書類
- 資格外活動許可申請書(アルバイトを希望する場合)
審査官は、これらの資料を通じて「本当に日本で就職する意思があるか」「継続的に就職活動を行っているか」を確認します。 応募企業が極端に少ない、活動期間が短い、説明会や面接の記録がほとんどないといった場合には、 単なる在留期間の延長目的と判断され、不許可となるリスクが高まります。
6. 不許可となりやすいケース
2024〜2025年頃からの審査傾向として、特定活動(就職活動)への変更申請で不許可となるケースが目立つようになってきました。 主な例としては次のようなものがあります。
- 学校から推薦状を発行してもらえない、または内容が極めて消極的である
- 出席率が80%を大きく下回っている、または長期欠席が多い
- 応募企業がごく少数で、就職活動の実態が乏しいと判断される場合
- 専攻内容と明らかに無関係な職種ばかりに応募している場合
- 留学ビザの在留期限ぎりぎりで慌ただしく申請している場合
- 過去に資格外活動違反やオーバーワーク、無断欠席などの問題がある場合
特に「推薦状が出ない」というケースは致命的で、他の条件をどれだけ整えても許可の見込みは低くなります。 在学中から出席率や単位取得、学校とのコミュニケーションを大切にし、推薦状がスムーズに発行してもらえるよう準備しておくことが重要です。
7. 特定活動から就労ビザへ移行する際の注意点
特定活動(就職活動)から就労ビザ(例:技術・人文知識・国際業務や特定活動46号など)へ変更する際には、 以下の点が改めて厳格に確認されます。
- 専攻と職務内容の関連性(学んだ内容と仕事の内容がどの程度結び付いているか)
- 雇用形態が直接雇用であるかどうか(派遣形態は原則対象外)
- 受入企業の経営状況や安定性
- 給与水準が同業種・同地域の日本人新卒と比べて極端に低くないかどうか
- 社会保険への加入状況(2027年以降、保険料滞納者の在留資格変更・更新は原則認めない方針が示されています)
特定活動ビザはあくまで「就職活動のための猶予期間」であり、 その後の就労ビザの許可が自動的に保証されるものではありません。 在学中・特定活動期間中を通じて、就職先の選び方や雇用条件について慎重に検討し、 将来の在留資格変更までを見据えた就活を行うことが大切です。
8. 就職先が決まった後の手続きの流れ
無事に就職先企業が決まった場合には、企業の方針や状況に応じて、次のいずれかの手続きが行われます。
- 現在の在留資格を特定活動から就労系在留資格へ変更する「在留資格変更許可申請」
- 企業側が在留資格認定証明書交付申請(COE)を行い、その後在留資格変更または新規入国手続きを行う方法
審査期間は概ね1〜2か月程度が目安ですが、新基準の運用次第では繁忙期の集中緩和やオンライン申請の活用により、 一部のケースでは手続きがややスムーズになることも期待されています。 ただし、企業の書類準備や本人の書類不足により審査が長引くことも多いため、 できるだけ早めに準備を進めることが重要です。
9. まとめ:留学ビザから特定活動ビザへの変更のポイント
就職活動を目的とする特定活動ビザは、「卒業までに内定が得られなかった留学生に対して、正当に就職活動を継続する機会を与えるための制度」と位置づけられています。
そのため、実際の審査では「就職の意思・活動実態・学業状況」が総合的に判断されます。単に滞在を延長したいだけで就職活動をほとんど行っていない場合や、出席率が低く学業にも問題がある場合には、制度の趣旨から外れていると判断され、不許可となる可能性が高くなります。
一方で、在学中から継続的に企業へ応募し、学校とも連携しながら進路指導を受けている留学生であれば、特定活動ビザを活用することで、焦らずに自分に合った企業を探すことができる場合も少なくありません。
最後に、本ページの内容を整理すると、留学ビザから特定活動ビザへの変更については次のようにまとめることができます。
- 条件を満たす場合、「留学」から「特定活動(継続就職活動)」への在留資格変更は可能である。
- 在留期間は通常6か月で、1回の更新により最長1年間日本に滞在しながら就職活動を継続できる。
- 学校からの推薦状、出席率・成績、就職活動の実績、生活費の裏付け、専攻との関連性などが審査の中心となる。
- 2026年4月入社に向けた新基準などにより、活動実態の確認や企業側の採用スケジュールは一層厳格・早期化している。
- 特定活動はあくまで就職活動を継続するための在留資格であり、将来の就労ビザ許可が自動的に保証されるものではない。
卒業が近づいても内定が決まらず不安を感じている方や、特定活動への変更を検討しているものの要件を満たしているか不安な方は、できるだけ早い段階で専門家や学校の留学生担当窓口に相談し、在学中から計画的に就職活動と在留資格の準備を進めていくことをおすすめします。
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