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在留資格の更新手数料は3〜4万円・永住は10万円以上へ大幅引き上げ|企業・外国人が知るべき影響と最新動向

最終更新日:

在留資格の更新・変更手数料は今後どう変わる?企業・外国人への影響を専門家が解説
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2025年4月1日から在留資格の更新・変更手数料が引き上げられました。さらに政府は、2027年度中を目途に、在留資格関連の手数料を「更新3〜4万円」「永住許可10万円」程度まで大幅に引き上げる方針を固めています。

本ページでは、企業の人事担当者と日本に在留する外国人の双方にとって、この動きがどのような影響を持つのかを専門家の視点から解説します。

1.在留資格手数料改定の概要(2025年改定と2027年以降の方針)

まずは、現時点で明らかになっている手数料改定の流れを整理します。

2025年4月1日からの改定


  • 在留期間の更新手数料:4,000円 → 6,000円
  • 永住許可申請手数料:8,000円 → 10,000円

この改定はすでに施行されており、2025年4月1日以降の申請から新しい金額が適用されています。


2027年度中を目途とした大幅引き上げの方針

2025年11月20日の報道によれば、政府は2027年度中の実施を目標に、外国人の在留資格に関する手数料を大幅に引き上げる方針を固めています。具体的な金額は今後の入管法改正と総合経済対策の中で決定される見通しですが、現時点では以下のような水準が想定されています。

  • 在留期間の更新申請手数料:3〜4万円前後
  • 永住許可申請手数料:10万円前後

現行の6,000円(更新)・10,000円(永住許可)と比べると、更新手数料は約5〜7倍という大幅な引き上げとなる可能性があります。

もちろん最終的な金額や適用時期は今後の法改正の内容次第ですが、企業の人事担当者・外国人本人いずれにとっても、「在留手続きに伴う費用の重みが格段に増す」ことは避けられません。

※ここで紹介している金額は、報道ベースで想定されている水準です。実際の金額・開始時期は、必ず最新の法令・公的情報でご確認ください。

2.雇用企業への影響

(1) コスト増と人件費計画へのインパクト

外国人を雇用する企業にとって、更新手数料の引き上げは直接的なコスト増につながります。

例えば、更新手数料が現行の6,000円から4万円に引き上げられ、企業側がその費用を負担すると仮定します。

  • 外国人社員数:50名
  • 1人あたりの更新手数料:4万円
  • 年間の追加負担:およそ170万円程度(※従来水準との差額を含めた概算)

このレベルになると、更新手数料を外国人社員本人に負担させるのは現実的ではなく、企業負担が一般化していく可能性が高いと考えられます。

結果として、在留資格の更新費用は「福利厚生費」または「人件費の一部」として、採用コスト・年収レンジの設計に組み込む必要が出てきます。


(2) 在留期間「5年」確保の重要性とカテゴリー区分

更新コストを抑えるもっとも効果的な方法は、更新回数そのものを減らすことです。つまり、可能な限り「5年」の在留期間を取得し、頻繁な更新を避けることが重要になります。

その鍵となるのが、入管が企業を区分している「カテゴリー」です。一般的には、

  • カテゴリー1・2:上場企業、またはそれに準ずる大企業 など
  • カテゴリー3・4:中小企業や個人事業主等

とされており、カテゴリー1・2の企業の方が「5年」の在留期間が許可されやすい傾向があります。

中小企業でもカテゴリー1を目指せる認定制度

「上場企業ではないから自社は関係ない」と考えがちですが、実は中小企業であっても、以下のような国の認定制度を取得することでカテゴリー1に区分されるケースがあります。

  • えるぼし認定(女性の活躍推進)
  • くるみん認定(子育てサポート優良企業)
  • ユースエール認定(若者雇用促進)

これらの認定は、労務管理・働き方改革の「見える化」でもあり、人材採用全般にとってプラスに働きます。加えて、

  • 在留期間5年の許可が得られやすくなり、更新回数が減る
  • 結果として、更新手数料の総額を抑えられる

というメリットも期待できます。
つまり、「適切な労務管理・働き方改革」=「外国人雇用におけるコスト削減策」となり得るのが、今後の大きなポイントです。


(3) 優秀な外国人ほど重視する「手続きの質」

手数料が高額化すればするほど、外国人社員にとって在留資格の更新・変更は「失敗が許されない手続き」となります。
その結果、優秀な人材ほど、以下の点を厳しくチェックするようになります。

  • 会社として在留手続きをどこまでサポートしてくれるのか(費用負担・情報提供・相談体制)
  • 人事部門の申請取次体制は整っているか
  • 専門の行政書士等による手続き代行を利用しているか

在留手続きの安定性・確実性は、もはや単なる事務手続きではなく、「企業の福利厚生」「人材定着のための投資」としての意味合いを強めていきます。

採用競争が激化する中で、「在留手続きまで含めたトータルサポートができるかどうか」は、外国人から見た企業選びの重要な判断材料になっていくでしょう。

3.外国人本人・家族への影響

(1) 家計に与える負担とライフプランへの影響

次に、外国人本人・家族側の視点から見た影響です。

更新手数料が6,000円から4万円に引き上げられたと仮定すると、家族帯同で滞在している場合、その負担感は非常に大きなものとなります。

例えば、以下のようなケースを考えてみましょう。

  • 家族構成:本人+配偶者+子ども2人(計4人)
  • 1人あたりの更新手数料:4万円
  • 1回の更新で必要な手数料:合計約16万円

従来の水準と比べれば、「家族旅行1回分以上」の金額が数年ごとに確実に発生するイメージです。

収入や教育費、住宅費などを考慮すると、「強い目的意識や計画性がなければ、日本での長期滞在を続けることが難しくなる」家庭も出てくるでしょう。

さらに問題なのは、不許可になった場合には再申請のたびに同額の手数料が必要になるという点です。

  • 書類の不備
  • 年金・健康保険料・住民税の未納
  • 転職・転居・離婚などの届出漏れ

といった理由で不許可になった場合、単純に「2倍の費用」が必要になることもあり得ます。
今後は、「とりあえず出してみて、ダメならまた考えよう」といった感覚の申請は、家計上かなり危険な選択になります。

(2) 適法な滞在管理の重要性の高まり

手数料が高くなるほど、一つ一つの手続きの「重み」は増します。外国人本人・家族に求められるのは、次のような「確実な在留管理」です。

  • 年金・健康保険料・住民税などの適正な支払い
  • 転職・転居・離婚などの身分関係の変動について、14日以内の届出
  • 申請書・理由書における情報の正確性
  • 在留期間満了日のかなり前からの準備・更新手続き

そして、できるだけ早いタイミングで「5年の在留期間」を取得し、最終的に永住権の取得へと進むことが、長期的な負担を軽減する現実的な選択肢になります。
従来のように、

  • 税金・保険料の未納を放置する
  • 届出義務を軽視する
  • 在留資格の内容に合わない働き方を続ける

といったケースについては、今後ますます厳格な対応・不許可・在留資格の取り消しといった結果につながりやすくなると考えられます。

4.増収分はどこへ?外国人政策全体との関係

今回の手数料引き上げによって得られる増収分は、単に「国の収入を増やす」ためだけではなく、外国人政策全体の財源として活用される見通しです。具体的には、

  • 急増する在留外国人の受け入れ環境の整備
    相談窓口の多言語化、生活・教育支援、地域との共生施策など
  • 不法滞在者の強制送還にかかる費用の確保
    適法な滞在者との線引きを明確にするための執行体制の強化

このように、手数料の引き上げは、「適法に滞在している外国人を守るための財源確保」という側面も持っています。
今後、適正な納税や社会保険加入を行っている外国人に対しては、

  • より安定した在留期間の付与
  • 永住許可の審査基準の明確化
  • 生活・子育て支援策の拡充

など、プラスとなる制度・仕組みが追加される可能性も十分にあります。

5.今からできる実務的な対策

2027年度には、在留資格の更新手数料は3〜4万円、永住許可は10万円以上となる見通しです。

費用の負担増は避けられないため、企業・外国人双方が「更新回数を減らす」「不許可リスクを避ける」「早期に長期在留を確保する」ことが今まで以上に重要になります。

以下では、企業・外国人本人の立場ごとに、今から準備しておくべき現実的な対策を整理します。

(1) 企業側の対応ポイント

外国人雇用企業にとって、手数料の急騰は「人件費」「採用コスト」「福利厚生」の見直しに直結します。 更新回数が増えれば費用も増えるため、企業としての制度・フロー整備が不可欠です。

  • 手数料引き上げを前提とした人件費シミュレーション
    外国人従業員数・在留期限・更新頻度を一覧化し、手数料が3万円・4万円となった場合の年間コストを試算しておきましょう。
  • カテゴリー1・2への移行を意識した労務・人事戦略
    えるぼし・くるみん・ユースエールなどの取得を検討し、在留期間5年の許可を得やすい環境づくりを進めます。
  • 在留資格申請の社内フロー整備
    人事部門でのチェックリスト化、申請スケジュール管理、年金・税金・届出状況の確認プロセスを標準化します。
  • 専門家(行政書士等)との連携強化
    手数料の高額化に伴い、一度の不許可が持つインパクトは非常に大きくなります。重要な案件やリスクの高いケースは、専門家による事前レビューや代理申請を活用することが現実的なリスク対策となります。

(2) 外国人本人・家族の対応ポイント

更新費用の引き上げは、外国人本人・家族にとっても大きな家計負担となります。 1回不許可になるだけで追加の数万円が必要になるため、「確実に更新できる状態を維持すること」が最重要ポイントとなります。

  • 年金・健康保険・税金の納付状況の整理
    未納や滞納がないか、早めに確認・解消しておくことが必要です。
  • 転職・転居・婚姻・離婚などの届出の徹底
    14日以内の届出義務を守らなかった場合、更新・永住審査にマイナスとなることがあります。
  • 在留資格の内容に合った就労を維持する
    許可された在留資格の「活動内容」から外れた働き方は、不許可・在留資格取消しのリスクを高めます。
  • 早期の永住申請・長期在留への移行を検討
    在留期間5年の取得や永住許可申請により、更新回数そのものを減らすことが長期的な費用負担の軽減につながります。

6.2027年実施予定の在留資格の手数料引き上げまとめ

在留資格に関する手数料の引き上げは、企業・外国人双方にとって看過できない負担増となる一方で、在留管理の透明化・適正化を進めるための重要な転換点でもあります。

企業にとっては、人件費・採用戦略・福利厚生の一部として在留手続きを位置づけ直す必要があります。

外国人本人・家族にとっては、適正な納税・届出・在留管理を行い、長期的には永住を含む安定した在留資格への移行を目指すことが重要になります。

手数料引き上げを単に「コスト」と捉えるのではなく、「自社の人材戦略を見直すきっかけ」「日本での生活基盤を整える契機」として前向きに活用できるかどうかが、今後の大きな分かれ目になるでしょう。

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出典・参考(一次情報)

  • 法務省 出入国在留管理庁「在留資格に関する手数料改訂情報(2025年4月1日施行)」
  • 読売新聞(2025年11月20日)「政府、外国人の在留手続き手数料を2027年度中に大幅引き上げへ」
  • 法務省「入管法改正案(2026年通常国会提出予定)に関する資料」
  • 内閣府「総合経済対策における在留手続き費用に関する検討状況(2026年度)」

※本ページは上記公表資料・報道情報をもとに、行政書士法人ACROSEEDが実務的観点で整理・解説したものです。
※具体的な金額・施行時期は今後の法令改正により変更される可能性があります。最新情報をご確認ください。

Q&A監修者
Q&A監修者

行政書士法人ACROSEED
代表社員 佐野 誠
日本行政書士会連合会(登録番号第01080685号)
東京都行政書士会(会員番号第4568号)

1986年 創業
親子2代で外国人法務に特化し39年目を迎えます。
2001年 行政書士登録
国際行政書士として23年のキャリアを誇ります。
2023年 東京都行政書士会国際部員に就任
東京都行政書士会に所属する行政書士の育成と発展に貢献しています。


【実績】
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