帰化申請の要件(7要件)|日本国籍取得に必要な条件を解説
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政府は2026年1月に予定されている「外国人政策の総合的対応策」取りまとめに向けて、帰化要件の見直しを含む制度全体の再検討を進めている段階です。中でも居住「5年以上」要件の運用見直しは必須で永住申請に近い10年以上となる見込みが高いと言われています。
外国人「帰化」要件の厳格化とは?最新動向と専門家による影響解説帰化申請をご検討中の方は専門家を利用した早めの申請をおすすめします。
メール相談はこちら 03-6905-6371日本の国籍法では、外国籍の方が日本国籍を取得するための「普通帰化」の条件として、7つの要件が定められています。
これらの要件は、単に形式を満たせば自動的に許可されるものではなく、法務局の審査を通じて総合的に判断されます。
このページでは、帰化申請に必要な7要件の内容と、実際の審査でどのような点が見られているのかを、できるだけ具体的に解説します。
「自分は条件を満たしているのか」「どこを整えればよいのか」を確認するための目安としてご覧ください。
1.帰化申請の7要件とは?

日本での帰化申請は、大きく分けて「普通帰化」「簡易帰化」「大帰化」という3つの枠組みがありますが、多くの方は「普通帰化」の要件を基準に審査されます。
普通帰化の7要件は、次のとおりです。
- 住所要件:日本での継続的な居住があるか
- 能力要件:年齢や行為能力に問題がないか
- 素行要件:法律や社会ルールを守って生活しているか
- 生計要件:安定した生活基盤があるか
- 重国籍防止要件:母国の国籍との関係をどう整理するか
- 思想要件:日本の基本的な法秩序を否定していないか
- 日本語能力要件:日常生活に必要な日本語力があるか
実務的には、これら7項目がそれぞれバラバラに審査されるのではなく、「日本で長期的に安定して生活できるか」「日本社会の一員として問題がないか」という観点から総合的に判断されます。
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2.住所要件:日本での継続した居住

住所要件では、「引き続き日本に住んでいるか」「生活の拠点が本当に日本にあるか」が確認されます。国籍法上は「引き続き5年以上日本に住所を有すること」が基本の目安とされています。
ここで重要なのは、単に在留カードの有効期間が5年以上あるというだけでは足りず、実際に日本で生活している実態が求められる点です。たとえば、次のような点がチェックされます。
- 長期の海外滞在が何度も続いていないか
- 住民票の異動が正しく行われているか
- 家族や勤務先など、生活の中心が日本にあるか
日本人配偶者がいる方や、日本で生まれて長年暮らしている方など、一定のケースでは「5年」という目安より短い期間でも認められることがありますが、その分、他の要件(素行・生計など)がより厳しく見られる傾向があります。
3.能力要件:年齢と行為能力
能力要件は、「自分の行為について法律上の責任を負えるかどうか」を見る要件です。原則として、帰化申請時に20歳以上であり、さらに自国の法律でも成人として扱われていることが必要です。
ただし、国によって成人年齢や婚姻に関する扱いが異なります。例えば、自国法で18歳から成人として認められている場合や、婚姻している未成年者の扱いなど、細かな例外も存在します。
能力要件は、他の要件と比べれば比較的シンプルですが、国籍法と自国法の両方を確認しながら判断されるため、複数国籍の経歴がある方や、婚姻・離婚・再婚が複雑な方は事前に整理しておくことが重要です。
4.素行要件:法令遵守と日常の生活態度
素行要件は、帰化申請において非常に重視されるポイントのひとつです。ここでは、刑事事件だけではなく、日常生活での法令遵守の姿勢が幅広く確認されます。
例えば、次のような事項が審査対象になります。
- 刑事事件の前科・起訴歴の有無
- 交通違反や交通事故の履歴、反則金・罰金の納付状況
- 所得税・住民税・消費税など各種税金の申告と納付状況
- 健康保険・年金など社会保険の加入・納付状況
個人として就労している方だけでなく、会社役員・個人事業主の場合は、事業に関わる税務や帳簿管理も含めて見られます。
「軽い違反でも絶対にダメ」ということではありませんが、違反の頻度や内容、反省の有無、その後の生活態度などが総合的に判断されます。
5. 生計要件:安定した生活基盤の有無

生計要件では、日本で将来的にも安定した生活が続けられるかどうかが確認されます。ここで重視されるのは、単年の年収額そのものだけではなく、「継続性」と「家族全体の生活バランス」です。
具体的には、次のような点がチェックされます。
- 継続した雇用関係や事業の実績があるか
- 収入と家族の人数・生活費とのバランスが取れているか
- 借入金やローンの返済状況に無理がないか
- 突然の転職や収入の大幅な増減が頻繁にないか
共働き家庭の場合、配偶者の収入も含めて生計状況が判断されることがあります。収入水準がぎりぎりの場合でも、貯蓄や家族からの支援などで安定性を補えるケースもあり、単に「年収いくら以上ならOK」といった一律の基準は設けられていません。
6.重国籍防止要件:母国の国籍との関係整理
日本は、原則として重国籍を認めていません。そのため、帰化によって日本国籍を取得する場合、母国の国籍をどう扱うかが重要なポイントになります。
多くの国では、「日本に帰化した」という事実をもって自動的に自国籍を失うわけではなく、別途、国籍離脱の届出や手続きが必要になります。
これらの手続きの可否や方法は国ごとに大きく異なり、
- 比較的簡単に国籍離脱ができる国
- 離脱に時間や費用がかかる国
- 国籍離脱が難しい、あるいは制度上ほとんど認められていない国
など、さまざまなケースがあります。国籍離脱が困難な事情がある場合、それを前提とした扱いが検討されることもあるため、母国の制度と照らし合わせながら、事前に法務局で相談しておくことが大切です。
7.思想要件:日本の基本的な法秩序を否定しないこと
思想要件では、日本の憲法や法秩序を根本から否定するような思想・活動歴がないかどうかが確認されます。これは、特定の政党や政策への賛否を問うものではなく、暴力的な手段や違法行為を通じて体制を変えようとするような態度が問題とされます。
通常の日常生活や、選挙での投票・意見表明、合法的なデモへの参加などが問題になることはほとんどありません。過去に極端な団体に所属していたり、過激な活動歴がある場合は、その内容や時期、現在の状況などを個別に確認されます。
8.日本語能力要件:日常生活に必要な読み書き・会話力
帰化申請では、日本語能力も重要な要件のひとつです。目安として「日本の小学校3年生程度の読み書き・会話力」が求められるとされています。
実務では、多くの法務局で簡単な日本語テストや面談が行われます。テストや面談では、例えば次のような内容が確認されます。
- ひらがな・カタカナの読み書き
- 簡単な漢字の読み書き
- 短い文章の読解と質問への回答
- 自分や家族・仕事について日本語で説明できるか
普段は日本語で会話できていても、読み書きに自信がない方も少なくありません。テストが心配な場合は、日本語教室や通信講座、市販のドリルなどで基礎的な読み書きを練習しておくと安心です。
9.帰化申請の要件Q&A
原則として「引き続き5年以上の日本在住」が目安ですが、日本人配偶者がいる方、日本で出生した方、日本で長期間教育を受けた方などは例外的に短い期間で認められることがあります。住所期間だけで判断せず、他の要件とのバランスで総合的に審査されます。
転職そのものが問題となるわけではありませんが、「収入の安定性」や「継続性」が重要視されるため、短期間での頻繁な転職がある場合は説明が必要です。直近の雇用が安定していれば問題ないケースもあります。
未納期間があっても申請自体は可能ですが、保険・年金は「素行要件」に深く関わるため、事前に加入状況や納付状況を整理し、改善履歴を示すことが重要です。未納期間が長い場合は、補足資料や説明書が求められることがあります。
帰化では日本語能力が要件の1つで、おおむね小学校3年生程度の読み書き・会話力が求められます。苦手な部分がある場合は、ひらがな・カタカナの読み書きや簡単な漢字の練習を行うことで十分対応できるケースが多いです。
家族同時申請が可能な場合と、個別申請が必要な場合があります。特にお子さまの国籍・出生地・在留歴によって手続きが異なるため、家族構成に応じて適切な申請方法を選ぶことが大切です。
10.帰化申請の要件まとめ:例外・不許可理由・準備のポイント
ここまでご紹介した7要件は、国籍法に基づく「原則的な基準」です。しかし、実際の運用では、個々の事情に応じて柔軟に判断されるケースも多く、一律に当てはめられるわけではありません。
■ 要件には例外もあり、状況によって緩和されることがある
日本人配偶者がいる方、日本で生まれ育った方、日本で長期間教育を受けている方などは、一部の要件が緩和される「簡易帰化」が適用される場合があります。
そのため、「住所が5年に満たないから無理」「年金未納期間があるから絶対に不許可」といった早計な判断をする必要はありません。まずは現状を正確に整理し、どの要件をどのように補えばよいのかを確認することが重要です。
■ 要件を満たしていても不許可・長期審査になるケース
外見上は7要件を満たしていても、次のような理由で不許可・長期審査になることがあります。
- 申告内容と実際の生活状況に矛盾がある
- 転職や収入の増減が多く、安定性の判断が難しい
- 税金・社会保険の納付状況に説明不足の部分がある
- 家族関係(婚姻歴・子ども)の証明書に不整合がある
- 住民登録や在留状況が過去に正しく処理されていなかった
これらは事前に整理・改善することで解消できる場合も多いため、申請前の準備が非常に重要になります。
■ 要件に不安がある場合は、早い段階で専門家へ相談を
帰化申請は、単に書類を提出するだけではなく、7要件それぞれをどう証明するか、不利な点をどう補うかといった「説明の組み立て」が結果を左右します。
当事務所では、お客様の在留歴・税金や保険の状況・家族構成・職歴などを整理し、どの要件が課題となり得るか、どのように準備すべきかを個別にアドバイスしております。帰化をお考えの方は、要件を満たしているかどうかを一度専門家にご相談いただくことで、より確実かつ効率的に申請準備を進めることができます。
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