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外国人の住民票の作成 ~住民基本台帳法の改正~

 現行の住民基本台帳法が改正され、外国人についても住基法の適用対象に加えられることとなりました。そのため、日本人と同様に、外国人住民についても住民票が作成され、日本人住民と外国人住民の住民票が世帯ごとに編成され、住民基本台帳が作成されることになります。この改正は2012年7月頃に施行される予定です。

1.住民票作成の対象となる外国人

 原則としては、観光などの短期滞在者等を除き、適法に3か月を超えて在留する外国人であって住所を有する者について住民票を作成するとされています。具体的には、以下の4つに区分されます。

(1)中長期在留者 (在留カード交付対象者)  我が国に在留資格をもって在留する外国人であって、3月以下の在留期間が決定された者や短期滞在・外交・公用の在留資格が決定された者等以外の者。
 改正後の入管法の規定に基づき、上陸許可等在留に係る許可に伴い在留カードが交付されます。
(2)特別永住者  入管特例法により定められている特別永住者。
 改正後の入管特例法の規定に基づき、特別永住者証明書が交付されます。
(3)一時庇護許可者又は仮滞在許可者  入管法の規定により、船舶等に乗っている外国人が難民の可能性がある場合などの要件を満たすときに一時庇護のための上陸の許可を受けた者(一時庇護許可者)や、不法滞在者が難民認定申請を行い、一定の要件を満たすときに仮に我が国に滞在することを許可された者(仮滞在許可者)。
 当該許可に際して、一時庇護許可書又は仮滞在許可書が交付されます。
(4)出生による経過滞在者又は国籍喪失による経過滞在者  出生又は日本国籍の喪失により我が国に在留することとなった外国人。
 入管法の規定により、当該事由が生じた日から60日を限り、在留資格を有することなく在留することができます。

2.住民票の記載事項

 外国人住民に係る住民票には、日本人と同様に、氏名、出生の年月日、男女の別、住所等の基本事項に加え、国民健康保険や国民年金等の被保険者に関する事項が記載されます。  さらに、外国人住民特有の事項として、国籍等に加え、住民票作成対象者の区分に応じそれぞれ次の事項が記載されます。
(1)中長期在留者 (在留カード交付対象者) ・中長期在留者である旨
・在留カードに記載されている在留資格、在留期間及び在留期間の満了の日並びに在留カードの番号
(2)特別永住者 ・特別永住者である旨
・特別永住者証明書に記載されている特別永住者証明書の番号
(3)一時庇護許可者又は仮滞在許可者 ・一時庇護許可者又は仮滞在許可者である旨
・(一時庇護許可書に記載されている)上陸期間又は仮滞在許可書に記載されている仮滞在期間
(4)出生による経過滞在者又は国籍喪失による経過滞在者 ・出生による経過滞在者又は国籍喪失による経過滞在者である旨

3.届出

   現行の外国人登録法では、他の市町村に住所を移した場合には、転入先の市町村長に居住地変更登録を申請することとなっており、転出地における外国人登録法上の手続はありませんでした。しかし、改正住基法施行後は、日本人と同様に、外国人住民も転出地の市町村に転出届をして転出証明書の交付を受けた後、転入先の市町村で当該転出証明書を添えて転入届をすることになります。  

 なお、国外から転入してくる場合の届出等に際しては、住民票に記載する情報の正確性の確保のため、氏名、国籍、在留資格や在留期間等が記載されている在留カードや特別永住者証明書等の提示を求めることとしています。

4.法務大臣からの通知

 外登法においては、住所を変更した場合に限らず、氏名、在留資格、在留期間等に変更があった場合も、居住する市町村の市町村長に居住地以外の変更登録を申請することとなっていますが、在留資格の変更や在留期間の更新等の手続は地方入国管理局で行う必要がありますので、法務大臣からの許可を受けた後、さらに居住地の市町村長にも申請をする必要がありました。

 一方、改正住基法施行後は、外国人住民が入管法等の規定に基づき、地方入国管理局等において氏名等の変更や在留資格の変更、在留期間の更新等の手続を行った場合、住民票の記載事項も修正する必要があることから、法務大臣が当該外国人住民の住所地の市町村長に通知を行い、当該通知に基づいて住民票の記載の修正を行うことになります。このため、現行制度に比べて、外国人住民の届出負担の軽減や記録の正確性の確保が図られることとなります。

 また、改正入管法等の規定では、外国人は、住居地について市町村長を経由して法務大臣に届け出なければならないこととされていますが、転入・転居等の手続をすれば届出をしたこととみなされることとなっています。その後、市町村が転入・転居等の手続の際に把握した住居地情報を、法務大臣に通知することになります。

5.その他

 上記1~4のほか、既存の住基法の規定、例えば、住民基本台帳の一部の写しの閲覧、住民票の写し等の交付といった居住関係の公証、市町村長の調査権や職権による住民票の記載の修正、住民基本台帳ネットワークシステム、住民基本台帳カード等については、日本人と同様、外国人住民にも適用されることとなります。

 住民票の世帯主についても、現行制度では外国人を住民票に記載することはできないため、外国人を世帯主とすることはできませんでした。しかし、新制度では、外国人住民にも住民票が作成され、日本人と外国人住民の住民票が世帯ごとに編成されるため、外国人住民を世帯主とすることも可能になります。なお、その際には日本人の住民票の世帯主との続柄を「妻(夫)」に修正することになります。

 さらに、外国人であっても住民基本台帳カードが利用できるようになります。ただし、適用されるのは施行日から1年を超えない範囲において政令で定める日とされています。

 また、外国人が日本で出生した場合には、14日以内に出生届を提出する必要があります。新制度では出生届が提出されると、住所地において「出生による経過滞在者」として住民票が作成されます。その後、出生から30日以内に入国管理局において在留資格の取得を申請する必要があります。

6.移行措置

 改正住基法の施行に向けて、現在我が国に在留する外国人について、現行制度からの円滑な移行を図るため、次のような移行措置を設けています。

(1) 施行前の一定時点(以下「基準日」という。)において、
 a)市町村の外国人登録原票に登録されている者
 b)施行日において当該市町村の外国人住民に該当すると見込まれる者
 上記両方の条件を満たす外国人について、仮住民票を作成する予定です。この仮住民票は、本人への通知等により施行日までに記載の修正等を行い、施行日に住民票に移行することとなります。

(2) 基準日後、施行日の前日までの間に、(1)のa)、b)両方の条件を満たした外国人についても、同様の手続により仮住民票を作成し、施行日に住民票に移行します。

(3)  仮住民票が作成されず、施行日に住民票が作成されなかった外国人住民については、施行日後14日以内に届出をしなければならないこととなっております。このような手続により、現在、外国人登録を正しく行っている外国人については、新たに届出負担を課すことなく、かつ、住民票に記載される事項の正確性を確保しながら、現行制度から円滑に移行する措置を講じます。

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